FIM耐久世界選手権(EWC):概要とペンツ13チームの歴史
FIM耐久世界選手権(EWC)とは?
**FIM耐久世界選手権(EWC)**は、国際モーターサイクリズム連盟(FIM)が主催するオートバイ耐久レースの最高峰の世界選手権です。ライダーとマシンの究極のテストであり、8~24時間のレースが固定サーキットで行われ、昼夜を問わず走行します。シーズンは通常4~5イベントで構成され、チーム(通常3~4人のライダー)が規定時間内にできるだけ多くの周回を走ります。チーム、ライダー、メーカー別にランキングが与えられます。
クラス
-
フォーミュラEWC(トップクラス):市販スーパーバイクをベースに、フォーク、ブレーキ、排気系などを改造し、最大のパフォーマンスを発揮。
-
スーパーストック(EWCカップ):改造が少ない市販に近いバイク。
-
その他のクラス:実験的またはプロダクションなど。
スタートはル・マン方式(ライダーがバイクに走って向かう)で、タイヤの選択は自由です。EWCは1980年に始まった旧ヨーロッパカップから発展し、国際的なチームを引きつけています。2025年シーズンには、ル・マン(24時間)、オッシャースレーベン(8時間)、鈴鹿(8時間)、ボルドール(24時間)などが含まれます。現チャンピオン(2025年時点):ヨシムラSERTモチュール(チーム)、熾烈なタイトル争いが展開されています。
EWCにおけるペンツ13チーム:時系列概要
ドイツのペンツ13チーム(2009年にリコ・ペンツコファーによって設立)は、BMW、そして後にヤマハのオートバイに特化したプライベートレースチームです。2014年からEWCに参加し、主にスーパーストッククラス(EWCカップ)で、耐久性と信頼性に重点を置きました。チームは表彰台や勝利を獲得しましたが、ファクトリーチームではありませんでした。2018年以降はロードレース(例:マン島TT)に注力し、EWCの参加を減らしました。「タイム」はレースタイム/周回数を指し、個々のライダーのタイムはほとんど記録されていません。
|
年 |
イベント(日付) |
ライダー |
オートバイ |
結果/タイム(周回数) |
備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013 |
オッシャースレーベン8時間(ジャーマンスピードウィーク) |
スティーブ・マーサー(他) |
BMW S 1000 RR(スーパーストック) |
1位(スーパーストック) |
ペンツ13のEWC初勝利(スーパーストック);マーサーが主要ライダー。 |
| 2014 |
オッシャースレーベン8時間(7月) |
マルクス・ライターベルガー(DE)、バスティアン・マッケルス(BE) |
BMW S 1000 RR(スーパーストック) |
1位(スーパーストック)、ポールポジション(総合) |
歴史的勝利;ライターベルガー/マッケルスがゲストライダー;チームPenz13.com Franks Autowelt。 |
| 2015 |
各種EWCイベント(例:ル・マン24時間) |
マイケル・ラッター(GB)、他 |
BMW S 1000 RR(スーパーストック) |
表彰台なし;トップ10フィニッシュ |
スーパーバイククラス参入;信頼性に重点。 |
| 2016 |
ル・マン24時間(4月) |
マイケル・ラッター(GB)、ダニー・ウェッブ(GB)、アレッサンドロ・ポリタ(IT) |
BMW S 1000 RR(スーパーバイク) |
ポールポジション;トップ5フィニッシュ |
強力な予選;ラッターがリードライダー。 |
| 2016 |
オッシャースレーベン8時間(9月、シーズンフィナーレ) |
マイケル・ラッター(GB)、ダニー・ウェッブ(GB)、アレッサンドロ・ポリタ(IT) |
BMW S 1000 RR(スーパーバイク) |
3位(総合、スーパーバイク) |
スーパーバイク初表彰台;ファクトリーチームとの競争で成功。 |
| 2017 |
ボルドール・ルカステレ(9月、2017/18シーズン開始) |
マイケル・ラッター(GB)、ダン・ニーン(GB)、ダニー・ウェッブ(GB) |
BMW S 1000 RR(スーパーストック、Wepol BMW by Penz13.comとして) |
2位(総合) |
強力なデビュー;BMWチーム3台がトップ5入り。 |
| 2017 |
ル・マン24時間(11月) |
マイケル・ラッター(GB)、ダン・ニーン(GB)、ダニー・ウェッブ(GB) |
BMW S 1000 RR(スーパーストック、#13) |
3位(総合) |
連続2回目の表彰台;チーム選手権4位。 |
| 2018 |
シーズン開始(例:ル・マン/鈴鹿) |
ダニー・ウェッブ(GB)、シェリダン・モライス(ZA)、マチュー・ラグリブ(FR)、マイケル・ラバティ(GB) |
ヤマハ YZF-R1(スーパーストック) |
3位(3ラウンド後の総合) |
ヤマハに変更;シーズン終了前に選手権3位;ウェッブが安定。 |
注記
-
2019年以降、ペンツ13はIDM、IRRC、ロードレースに注力し、EWC参加を削減;2020~2025年に参加記録なし。
-
ライダーローテーションは一般的(イベントごとに3~4人);正確な周回タイムは変動(例:24時間レースで約800~900周)。
-
出典:BMW公式プレスリリース、FIM EWCアーカイブ、チーム履歴。詳細な周回表はfimewc.comを参照。